
え~っと、、このドアを開けると喫茶店のはずですが・・・


我々は目の前の壁に貼り付けられたかのようなドアを前にして入店するかどうかの選択に迫られていた



でもハードル高くない?ちょっと妄想してみるとだな・・・
◆ここから吾輩の妄想◆
ギィ(ドアを開ける音)
店内に入ると薄暗いカウンターの中に痩せた男が立っていた。白髪交じりのあごひげをたくわえ、頬が不自然にやせこけているせいで眼光だけは鋭くみえる。年のころでいうと60歳代半ばといったところだろうか初老のマスターらしき人物がグラスをキュキュとポリッシングしている。
「いらっしゃい」恐らく店主はそう言ったのだろうが、我々には「何か御用か?」と脳内変換して聞こえているきがしてならない。
店主の磨いているグラスは背後の小さな窓から差し込むかすかな光をうけ鈍く光っている。太陽の淡い光の中に無数のチリが舞っているのが見えた。他に店内には照明らしき機能している器具がないのではないかと思ってしまうような薄暗さだ。
カウンターには常連と思われる客が2人ほどいたが、我々が入ってきても、存在には気が付かないのか、興味がないのか、あるいは無視しているのかわからないが、ひたすら自分の世界に浸りこんでいて、微動だにしないためカウンター前のオブジェのようにみえなくもない。
吾輩は極まりの悪い時間を暫し過ごし、踵を返して帰ろうかとも思ったが、どういう訳か足が思うように動かない。
「何名様ですか?」とも言わず男は吾輩の頭の先から足の先まで値踏みするかのように一瞥したあとに
「こちらへどうぞ」とカウンターへ誘うのだった
我々に残された選択肢はないように思え、誘われるままに店主の案内にしたがった。そこに何があるのかは運を天に任せるしかないようにも思える日曜の午後となったのだ
◆妄想終了◆



てな展開になったらいささか困るのだ。まだやりたいことはあると言うのに



さすがに考えすぎですよ。でもハードル高いですよね?


限界の向こう側と扉の向こう側との相互作用がもたらす反応の考察
よく隠れ家的BARなどこのような店構えがあるのは知っているが喫茶店では初のことなのである。
このような展開がドアの向こう側に待っているのではないか?
その妄想が躊躇させる原因であるのだ。
誰かがこう言った
「想像こそが、その人の最大の恐怖だ」と。
しかし意を決してドアを開けてみた。
ダメなら帰ればいいのだ。
ガチャ
その瞬間



いらっしゃいませ!何名様ですか?1階がカウンター席で2階がテーブル席となっておりまーす
と女性スタッフの明るい声がこだましたので、何とか入店できた。ㇹっ!
tomoさんと急勾配の階段を上ると所狭しとテーブルが並んでいる。
どれもこれもが異世界のようで素敵な空間を醸し出している。
本と珈琲を愛するもののユートピアについて
現実をにわかに忘れさせてくれるには、うってつけの空間であるのは間違いないだろう。
壁には一面の書庫、書庫、書庫。
コミックもあるぞ。
吾輩が読みたい「寄生獣」が置いてある。


一人だったら間違いなく手に取っていただろう。
吾輩もtomoさんも
琥珀¥900を注文。


何の豆を使っているのか聞いたら



ブラジルですよ
と明るい声が返ってきた。
フロアのスタッフはどんな質問にも丁寧に明るく、そして笑顔でコミュニケーションしてくれるので、ついつい色々聞いて話し込んでしまうのだが、そこかしこにお客さんも店員に積極的に話しかけている。
まるで売れっ子のアイドルのようにファン対応に追われているが、ホスピタリティが半端ない
ちなみにおかわりは¥500引きで飲めるので長いしたい方は是非!
でも我々も結局4時間も長居してしまった。
tomoさんはおかわりして
水瑠璃¥1200 をオーダーしていたが
こちらは水出しアイスコーヒーなのだ。


人生においてのモラトリアムな側面を享受する時間
いやーコーヒーのお値段は昼のランチの値段より高かったので
そうなんどもこれないが、間違いなくもう一度来店したいお店で
人生の内省的は時間が欲しい人は必見なのである。
一つ非常に重要な注意事項があるのだ。
それがトイレの場所だ。


初見でいったら絶対にどこにあるのかわかるはずもない。
というのは壁の書庫の一部に絶対に手に取ることのできない固定された本があって
それを引っ張ると書庫が開いてトイレがでてくる仕掛けになっているからだ。
つまりその本がトイレのドアノブという訳である。
Oh これは吾輩の厨二病をくすぐる忍者屋敷のようで興奮してしまったぞ
最初の妄想は杞憂に終わったのはよかった。
やはり「想像こそが、その人の最大の恐怖だ」
言いえて妙であると思った一日となったのだ
オーマイガー!
ポイント3箇条
- ドアを開けるハードル高いが接客もレベルが高い
- 本と珈琲だけで普段のストレスから解放されるユートピア喫茶店
- トイレが初見だとわからない
お店の情報
眞踏珈琲店 |
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住所:東京都千代田区神田小川町3-1-7 |
⇒神保町/御茶ノ水/小川町/淡路町より徒歩五分。 神保町駅から352m |
TEL :03-6873-9351 |
営業時間:月・火・水・木・金・土 12:00 – 23:00L.O. 22:30 日・祝日 12:00 – 21:00L.O. 20:30 |
定休日:年中無休 |
予約:不可 |
喫煙情報:全席禁煙 |
支払い:〇電子マネー、〇QRコード決済、〇カード |
SNS:https://www.facebook.com/mafumi.coffee/ |


投稿者プロフィール


- 大富豪になっても結局食と旅
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吾輩は牛である。 名はモウモウである。 なんでも自由ヶ丘というハイカラな街のきらびやかなショーウィンドーの中でもうもう泣いていたことだけはとんと記憶している。
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