吾輩は水道橋の名店Cafe「ディゾン」で真夏の喧騒を避けガンガンに効いた冷蔵でラテアートを堪能

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この暑い盛りに、主人のバカンスは続く。今日も今日とて、水道橋のCafe ディゾンとやらへ向かうという。主人が浮かれているのは、吾輩にも伝わる。普段、書斎にこもりがちな主人が、こうして積極的に外に出るのは珍しいことである。おそらく、ここ数日の猛暑に嫌気がさし、涼を求めてのことだろう。しかし、吾輩としては、またぞろ見慣れぬ場所へ連れて行かれるのかと、少々辟易するばかりである。

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噂に聞く厚切りトーストと、その真偽

ディゾンという店は、以前から主人が何かと口にしていた。聞くところによると、どうやらその厚切りトーストなるものが有名らしい。主人の耳に入った前評判は、おおむね好評であったが、値段については少々頭を抱えていたようである。「最低でも¥780、チーズを乗せれば¥1000を超える。これにカフェを追加すれば、一体いくらになるのだ」と、ぶつぶつ呟くのを何度か耳にした。吾輩からすれば、たかがパン切れと飲み物に、それほどの金を払う主人の気が知れない。しかし、主人の好奇心を抑えることはできない。吾輩はただ、その成り行きを静観するのみである。

外観

このディゾンという店について、主人は詳しいことは知らぬようであった。ただ、インターネットの情報によれば、都内でも有数の珈琲店として知られており、そのこだわり抜いた豆と淹れ方には定評があるらしい。店の成り立ちや歴史については、吾輩も興味がないわけではないが、いかんせん主人が調べる気配がない。ただ、かつては喫茶店といえば、新聞を読み、煙草をくゆらせ、世間話を交わす場所であったが、今は様変わりしたものである。若者たちはスマートフォンを弄り、写真を撮り、SNSに投稿する。これも時代の流れというものだろうか。

薄暗き店内で、冷房の恩恵を享受す

水道橋駅から歩くこと、およそ7分程度であったろうか。主人は地図アプリを片手に、キョロキョロと辺りを見回していた。吾輩から見ても、その店はなかなか分かりにくい場所にある。うっかりすると通り過ぎてしまいそうなほど、ひっそりと佇んでいるのである。主人は一度、店の前を通り過ぎてしまい、慌てて引き返す始末であった。まったく、方向感覚のない主人である。

ようやくたどり着いたディゾンの店内は、外の喧騒とは打って変わって、ひっそりと静まり返っていた。店の中は薄暗く、外の熱波を遮るかのように、すこぶる冷房が効いている。外は28度という熱気であったから、この冷気はありがたい限りである。吾輩は、ひんやりとした空気に身をゆだね、しばしの安堵を覚えた。

店内を見渡すと、平日の昼下がりということもあってか、客はまばらであった。しかし、主人の話によると、休日はかなりの混雑を見せるらしい。人気のほどがうかがえる。吾輩は、空いている席に陣取り、一息ついた。

優雅なるラテアートと、モウモウの瞑想

主人は、メニューを眺め、しばらく悩んだ末、「仕方なく」と呟きながら、カフェラテを注文した。値段は¥780。やはり、少々値が張るようである。吾輩は、厚切りトーストを諦めた主人を、心の中で少しばかり憐れんだ。

やがて運ばれてきたカフェラテは、なるほど美しいものであった。白い泡の上に描かれたラテアートは、繊細な模様を描き出し、見る者を魅了する。カフェの器も、どこか趣のある陶器で、主人は「これは購買したいほどだ」と感嘆の声を上げていた。吾輩も、その器の造形美には感銘を受けた。

カップも素敵だ

主人は、その美しいラテアートを眺めながら、スマホを取り出し、TikTokを楽しんでいた。最近の主人は、どうにもその短い動画に夢中のようである。吾輩は、主人の傍らで、このCafe ディゾンという場所で優雅な午後を堪能しながら、静かに瞑想にふけっていた。今頃、森の仲間たちは何をしているだろうか。木陰で草を食んでいるか、それとも小川で水を飲んでいるか。彼らの穏やかな姿を想像すると、吾輩の心にも静けさが訪れる。

入口付近

帰り道に見つけし美味なる予感

時間はあっという間に過ぎ去り、吾輩と主人はディゾンを後にした。外に出ると、再び熱波が吾輩たちを包み込んだが、店内で十分に冷気を浴びたためか、それほど苦にはならなかった。

帰り道、主人は不意に足を止めた。吾輩もつられて視線を向けると、そこには「ひつまぶし」と書かれた、なんともよさげな店が佇んでいた。主人は「今度、ここに来てみようか」と、にやにやしながら吾輩に話しかけてきた。吾輩も、鰻の香ばしい匂いを想像し、思わず涎を垂らしそうになった。

今回の水道橋への外出は、予想以上に吾輩を満足させるものであった。美しいラテアートを眺め、冷房の効いた店内で静かに過ごす午後。そして、帰り道に新たな発見まであった。これもまた、主人のバカンスのおかげというべきか。

主人は、今度のひつまぶしの店も、吾輩を連れて行くであろうか。吾輩は、次の美食探訪に期待を膨らませながら、主人の後を追ったのである。

投稿者プロフィール

モウモウ
モウモウ大富豪になっても結局食と旅
吾輩は牛である。 名はモウモウである。 なんでも自由ヶ丘というハイカラな街のきらびやかなショーウィンドーの中でもうもう泣いていたことだけはとんと記憶している。

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