吾輩はエビが苦手である

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吾輩はラーメンが好物である。
吾輩はエビが苦手である。

そんな二律背反性を内在させながら訪れたのは
新宿にある「五ノ神製作所」なのだ。結論から言うと、琥珀に匹敵する最高のうまさだったのだ。



ここのウリは何と言っても海老のつけ麺である。
「え?何故海老が苦手なのに海老つけ麺を?」
と思われるかもしれない。

エビフライは食べられない。
だがカッパえびせんは食べれるのだ。
その圧倒的かつ強引な論理の基
「苦手な海老の味だったら、どーしよー」と半ばガクブルしながら訪れた次第。

店に到着すると早速海老のオブジェによる看板攻撃。だが見てるだけなら海老は
中々に興味深い生き物なのだ。小学生の頃に何度も水槽で海老を飼ったことがある。実のところ



平日時は夕刻新宿に着いて、店がわからずウロウロしながら、到着。
こんな裏路地にあるんかい!
食べログで高い評価を得ているから、さぞ並ぶのかと思っているとまさかの誰も並んでいない。

入店しカウンターへ着席。
隣ですでに食べていた女の子(中学生?)がモジモジしながら食べてるのがやや気になる。



カウンターに置いてあるHow to eatを見ながら時間を潰す

ほどなくして着丼ドーンだ!!


ほんのり海老の風味が漂っているが、恐らくエビせんと変わらないと判断し、めでたく頂くことにしようじゃないか。

ズズズ・・

う、、、うまい!うますぎるぞ
海老が苦手であるという圧倒的認識が光速で忘却の彼方へ葬り去られる瞬間に立ち会いながらも
海老つけ麺をほおばり続けた。

またこのキャベツが泣かせるのだ。シンプルにしてベストと言わざるを得ないのだ。


もはやこの海老スープはフランス料理に出てくる海老スープに匹敵するとも言わざるを得ない。
そして麺もいい感じだ。
吾輩がむせび泣きながら食していると



先ほどのモジモジちゃんが、こちらをジッとみたりしていたのだが、
おもむろに店員さんに話しかけ

「あの~ごめんなさい。もうちょっと食べられないんです。本当にすみません。。。」
店員さん「あ、大丈夫ですよ。」

というやりとりが行われている。

ふと隣をみやると、恐らく一口、いや二口位しか食べていない感じで、ほとんど手つかずのままだった。
普通の感想なら「いやいや、じゃぁなんで入店したんだよ」となるだろう

しかし吾輩は「きっと彼女も海老が苦手だがラーメンは好きという二律背反を抱えながら、人知れず意を決してこの店のドアをくぐったのだろう」と深く頷くばかりであった。

もしかしたら吾輩も彼女と同様の行為をしていた可能性も否定できないからだ。
しかしもし二人並んで手つかずのまま退店していたら、さすがの店員さんも驚いていただろうに

オーマイガー!!

投稿者プロフィール

モウモウ
モウモウ大富豪になっても結局食と旅
吾輩は牛である。 名はモウモウである。 なんでも自由ヶ丘というハイカラな街のきらびやかなショーウィンドーの中でもうもう泣いていたことだけはとんと記憶している。

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