小説「氷壁」で穂高の景色に思いを馳せた長野一人旅と松本旅情

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長野県は大きい 8つの県と隣接しているくらいに大きい


それ故1回行っただけでは到底長野県を知り尽くしえないとも言える
それは長野に10回以上行っている吾輩とて例外ではないであろう
北海道に1回行ったくらいじゃ北海道の魅力を語りつくせないのと同じなことだ


そんな長野県だが今回割と記憶に残ったので、その一部始終をあますことなくお伝えしようと思う
長野に行きたい人の一助になること幸多かれん

目次

長野に一人旅した時の話

今回は長野の県庁所在地がある松本駅と長野駅にフォーカスしてみようじゃないか
長野には遊びで10回以上、出張で3~4回くらい?(ちゃんと数えたことが無いくらい出張ばっかり)
松本旅情は出張で、長野旅情は以前に一人旅で来た思い出を語りたいのだが、時系列がややこしいことになりそうだ
前半の長野旅情は単なる思い出話なので退屈な人は後半の松本旅情まで読み飛ばしてもらいたい

長野県一人旅

長野へはまだ吾輩が社会人2年目というくちばしの青いヒヨッコだった時に行ったのはトンと記憶している
実は長野へ行こうと思って行ったのではなく、諸事情があり突発的に上野発の最終夜行列車に飛び乗った結果、どこでおりようかと
暗中模索していたところ、聞いたことある中では最もメジャーな長野駅で降りる決意をしたという訳だ

行き当たりばったりな感じは既にこのころからの気質のようだと再認識した次第だ


当時は列車の中で皆タバコをプカプカさせていたと記憶しているので、車内は白いモヤが辺り一面漂っていた
湖面なら美しいのだろうが、車内ではいかんともしがない。今では到底考えられないような光景だ
吾輩は当時タバコを止めていたから煙いのなんの
しかも列車も中距離通勤電車の型だ 東海道線や横須賀線と同じと思って欲しい それが白い煙と共に何時間も缶詰状態なのだからたまったもんじゃない


北上するにつれ徐々に人が降りるので、その辺は大いに助かっていた
どうにかこうにか吾輩は長野駅に降り立ったのが明け方4:30頃だったと思う 辺りはまだ薄暗い


初めて降りた長野駅 あたりには誰もいない 新聞配達の人だけだ
ノープランだったので、暫し途方に暮れていたが、脳みそフル回転させて長野の有名どころを脳内Google検索したら”善光寺“がヒットしたので、行ってみることにした


当然当時はGoogleマップなどないから駅前の看板Mapで確認すると幸いにもそれほど遠くないことで善光寺に決まる
まさに「牛に引かれて善光寺参り」をリアルに行おうという神をも恐れない大胆さだ
ことわざの意味は「思いがけない縁で物事が良い方向へ導かれること」
んーいい感じじゃないか ご利益がありそうだ

一通り善光寺を見て長野駅まで戻ってきた そこで太陽が昇りきるまで缶コーヒーをのみながら
今後の行方を考えあぐねていた、そして長野県で2番目に有名な都市は松本だろうという結論になり
やることもないので松本駅まで各駅電車で向かうことにした


途中姥捨駅があり、あの恐ろしくも有名な姥捨て山はここにあったのかと感嘆したものだ
姥捨ての棚田は美しい田園風景で一見の価値はある


そして吾輩はついに松本駅に降り立った
松本と言えば上高地と梓川じゃないかと閃いた。何故急にそんなことを思ったのか 
それは井上靖の「氷壁」が当時の愛読書で何度も何度も何度も読んでいた
から松本上高地の風景が如実に脳裏にあるのだ

モウモウ

小坂の八代夫人への想いを聞いたヒュッテでの魚津の心境や本当にザイルが切れた事故だったのか?それとも自ら・・上高地や梓川の大自然の描写が素晴らしく、魚津と小坂の友情の間に揺れる命にかかわる事故が起こり衝撃のラストへ向かう傑作であると思うぞ


上高地へ向かうには松本駅から松本電鉄の終点「新島々」で下車し、バスに乗り継いで行かねばならんのだ
一体このルートをどうやって現地調達したのか、今のスマホ感覚に麻痺していてアンビリーバボーこの上ないが、どうにかして上高地までのルートを手に入れたのだろうな


松本電鉄は東急の目蒲線系統の通称「青ガエル」を現地カラーへ塗り替えたもの
鉄オタではないのでこのあたりのことは詳しくはわからんが恐らくはそういうことだろうと推察される
間違っていたらスマヌ


時刻は丁度通学、通勤時間帯だったが、車内はガラガラ
女子高生が乗ってきて自分の両隣恐らく4人分位のシートに教科書やら鞄やらを置いて席を確保している、吾輩は「ちょっと遅れて友達が乗ってくるのかな」と思っていたら電車が発車してしまうが、彼女はピクリともせずに本を読んでいる


「ん?どういうことだ?もうかれこれ駅を3つやり過ごしているぞ」と思ったが、どこかの駅で彼女の友達数人が乗り込んできて


「おはよー席とっておいたよ」とトンでも発言が飛び出す 東京、神奈川の通勤電車しかつかったことない吾輩は
「有りなんか?そんなん有りなんか?」と地方パワーを見せつけられるのだった


新島々からバスに乗り、一体どれくらい時間が経過したのか、いつの間にかぐっすりと寝てしまっていて
気が付いたら周りの景色はすでに山の様相を呈していた
お目当ての停留所に降りて少し歩くと小さな川がみえた


その中を何かが泳いでいた。いやー興奮したね 山女魚だか岩魚だかと思う。どことなく岩魚っぽいのだが、イワナは警戒心が強く人影を嫌うはずなのに、ここのイワナは一体どうしたのだ?
さらに歩いていくと梓川に出た ここに沿ってあるくと行く手はるかに穂高山が霧にかすんでみえるではないか
おぉ氷壁でみた情景そのままで感動のあまり足をガクブルしていた


このあたりに河童橋という、一種の観光スポット的なもんがあり、その先には大正池があったように記憶している
そうこうしていると小雨が降ってきた 山の天気は変わりやすいのは本当だな 

午後も押してきているので
この辺で宿をとろうかと考えた そして一軒の宿屋があり吾輩は門扉を押し開けた
すると老婆が出てきて「はい、何か?」と言うので宿泊したい旨伝えると「1泊2万円だがいいかい?」との返答
2万だか3万だかはトンと忘れたが、とにかくべらぼうに高かった
宿屋の入口は真っ暗くまるで「世にも奇妙な物語」そのまんま体現したかのような宿屋だった
あのまま、泊っていたら奇妙な夜になっていたのだろうか・・

この辺は仙台一人旅にもデジャブなことがあったと記憶している


丁重にお断りして、吾輩は松本まで戻り宿探しに奔走したという行き当たりばったりの一人旅だった
晩飯は何を食べたかは忘れたが、一人で松本市街のレストランで食べたことだけは記憶している
こうして長野県一人旅は終了のホイッスルが吹かれた

ここから長野松本旅情

そして松本旅情編 あれから時代は大いに流れ今回はお仕事で来たので、ほとんど経費精算できてしまうという嬉しい旅なのだ
長野には特急あずさ号で行くのが定番だ 吾輩は仕事先の松本を一路目指して進んでいた(別に電車に乗っておるだけだが)途中以前来たことのある石和温泉駅(仕事で)を通過し岡谷駅(これも仕事かい)も通過して最終目的地松本駅に無事到着した

駅前、立ち食いなのにこのクオリティとは!


吾輩は小腹を満たすべく、そしてご当地グルメを堪能すべく信州蕎麦屋へと動いた


駅前・立ち食いなどの条件なのにこのクオリティというのはさすがは蕎麦のお膝元長野県であるなぁ
なんとなくだがツユが甘くておいしく感じるのは使っている水が違うからなのだろうか?
天ぷらもなんともいい塩梅に思えた

美しすぎるぞ松本城 一見の価値は絶対ある


そして次に向かったのは松本城だ 日本の旅の醍醐味の一つとしてお城は欠かせないのは吾輩だけなのだろうか?
サンドの伊達ちゃんじゃないけど天守閣をみると「なんだか興奮してきたな」となるのだが、皆さんはどうだろう?


松本城は松本駅から割とアクセス良く到達できてGoodだ テクテク歩いて20分程で着く
ふいに現れる松本城 すんなりと街の景色に溶け込んで「何か急に出てきたな、オイ」と言いたくなる

突然現れる松本城


一目見て思うのは美しいということだ お城というと壮大、迫力、圧巻などという感想があるが、こと松本城は
美しいという形容詞の感想がダダ洩れするようなお城だ、黒塗りの建造物、湖面に映える天守閣、赤い橋とのコントラスト、背後にみえるアルプスの山々、丁度良い大きさのお堀、全貌を丁度良くカメラに収められるお手軽さなどが相まって好印象なのだ

松本城とアルプスの山


現在天守閣が現存しているのは12らしく、そのうち五重の天守閣は姫路城と松本城の2つしかないという希少価値あるお城らしいのだ


だが外観こそ五重だが建物の中は6層になっている
江戸の寛永になって世の中が落ち着いてきたころには月をみるための月見櫓が増設されているという何とも風情ある歴史的建造物だ
こ~れ~は 行ってみる価値あるでしょう
歴男、歴女のあなたは行きたくなってきたころだろう。
お堀には鯉がたくさん泳いでおり、口パクしておった

大糸線で木崎湖へ行きたいな

さて松本旅情ではもう一日休日があったので、フト思い付きでお気に入りの釣りフィールドの木崎湖へ行ってみることにした。木崎湖へは過去釣りに3度行っている 木崎湖へ釣りに行くときは当然車で行くのだが電車で行くのはもちろん初めてだ。湖上で釣りをしていると遠くに大糸線がのんびりとホームに入ってくるのが見えるので以前から気にはなっていたのだった

木崎湖へは海ノ口駅というところで降りるのだが、列車の行程を見て気が遠くなりそうになった

23駅もあるのだ。距離にして41km以前東京から東海道線に乗って各駅で浜松まで行ったことがあるが、それが確か丁度53駅ありこれが「東海道53次」なのかと妙に納得したことを思い出した。

椅子はボックスシートでリクライニングしないし、お尻は痛くなるし、スマホもない時代だったからやることといえば景色を眺めているだけだし。。いや、スマン、何か思い出しただけだ そのプチ苦行をまたやるのかと黒歴史を回想したまでだ。ちなみに東京-浜松間は約250kmもあるのだ

今思うとよくじっと座ったまま耐えていたなぁ シミジミ・・・

まぁでもほかにやることもないし、とにかく木崎湖へ行ってみよう。嫌になったら途中で引き返せばいいさと松本駅へ向かい大糸線へと乗り込んだ

詳細はトンと忘れてしまったが、確か何かの理由があり大糸線の途中のどこかで一旦下車したと記憶している。

え~っと現在の時刻が13:15分

・・・で次の列車が・・・?

うぉぉぉぉぉぉぉ!!!! 

こんなところで約2時間もの間一体何をして過ごせというのか?今この瞬間に啓示を与えたまえ Oh God!!!

吾輩は絶望と虚無の深淵の際に立たされながら鳥のさえずりの音を聞くばかりだった。

一体何をして2時間も暇をつぶしていたのかさえトンと記憶がすっ飛んでいるが、恐らく思い出したくも無いような我が人生で一番生産性の無い時間だったのかもしれないことを付しておこう

15:08ようやく希望の光とかいて大糸線と読む電車が駅に入ってきた

この電車をのがしてなるものかといそいそと乗り込んだ。いやーベンチで爆睡こいて見逃し配信にならなくてマジでよかった。あとは一路海ノ口駅で降りるだけだ

ようやく長い旅路の果てに海ノ口駅に到着した。

駅からでも木崎湖が見えて眺望は最高である。しかも空気がオイスィーのだ 

陽射しも丁度良く、風は強かったが湖畔を散歩することにした

木崎湖は相変わらずのクリアレイクでいつきても釣り人魂のテンションが爆上がるフィールドなのだ

どうだ、この透明度は。素晴らしすぎる。ボートに乗ると魚が泳いでいるのが真下に見えて何ともフィールソーグーだ

ここにはラージマウスバスだけでなくスモールマウスバスも存在する。その引きたるや病みつきレベルだ

いつも釣りをする農具川まで行きたかったが道がつながっていないのかわからなくて断念したが、ボートからあがって釣りをする係留ボート付近のポイントは視認できた

この辺は食べ物屋がないので散歩して終わりだ。カフェでもあれば入って優雅なひと時をすごせたのだが、仕方がない

釣り竿もないし、30分位散策して駅にもどった。一応帰りの電車の時刻を確認しておいたので、それに合わせて帰ってきたわけだ。もう大糸線の悲劇は繰り返したくはないのだ

おぉ、丁度いい感じで列車が見えたぞ

これにのれば宿のある松本まで帰れるので一安心感は半端ない

本日の反省会

岡谷駅

そういえば以前仕事で長野県の岡谷というに行った時の最終日に仕事先の方が「帰りの電車の中で食べてよ」と言って鰻重弁当をくれた。この辺はウナギが名産なんだわと言っていた。

いや~マジか 鰻重弁当はありがたい。帰りの電車でありがたくいただいた。メッチャうまかったぞ

ということで地方の方々は温かくて人情味ある人が多いきがするなぁ。。でも都会のコンクリートジャングルにきてしまうと都会の絵の具に染まってしまうのだろうかね

長野も九州に負けじとユニークな電車が存在する

特急しなの

なんだかベビーフェイスで可愛い電車だと思わないかい。その他にもいろいろ電車があり面白い

まぁでも長野も松本もきっとまだまだ見どころ、食処はあるだろうから開拓の余地はありそうだ

何といっても面積が大きく8県も隣接しているのだから

旅に出たらその土地の風土などを感じ取るというのも旅の醍醐味だと個人的には思うのだ

ではまた!

Have a nice trip

ポイント3箇条

  • 長野は大自然と食処 穂高に行くなら氷壁を読んでから行くと感情移入。松本駅前の立ち食い蕎麦も侮れない
  • 松本城は今まで見てきたお城の中でも上位の美しい景観のお城で人生一回は見たほうがいいと思う
  • いろんな電車が往来して飽きない

電車チケットの手配に

❖JR線の新幹線・特急のチケットをGetできて、特急券・乗車券をご自宅、会社にお届けしてくれる。

最短で乗車日の2日前までお申し込みできるという、吾輩のような時間の無いワーカーホリックさんにはピッタリなのだ

サイト画面はわかりやすくてお勧めだ

旅の手配に

❖吾輩の宿泊検索を大いに助けてくれたサイトだ。ホテル探しを休日3時間にセーブしてくれたのは楽天トラベルのおかげも大いにあるだろう。旅行って謳っているが、吾輩は社畜っていたので出張検索ばかりに使っていた

宿の手配に

❖こちらも定番のホテル検索サイトだ。 「じゃらん」ならではの期間限定の企画もあるので、旅行だけでなく吾輩のような出張三昧の愛社精神溢れた御仁にはピッタリのサイトだろう

*この記事にはプロモーションが含まれています

投稿者プロフィール

モウモウ
モウモウ大富豪になっても結局食と旅
吾輩は牛である。 名はモウモウである。 なんでも自由ヶ丘というハイカラな街のきらびやかなショーウィンドーの中でもうもう泣いていたことだけはとんと記憶している。

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